常温のお茶

煎茶の温度の好感度調査

 煎茶の、どの温度帯が好きなのか、先日イベントで試飲アンケート調査をしました。温度帯は3種類。1つは、80度の温かい煎茶。2つ目は氷を入れた冷たい煎茶。3つ目は常温の煎茶です。投票結果は、なんとどれも優劣つかず、ほぼ同数で3つに分かれたのです。

「味」で選ぶなら「常温の煎茶」

 では、その温度帯を選んだ理由は?と記述してもらいました。すると、理由は重ならないのです。つまり、選ぶ温度帯には理由がある!!! 温かい煎茶は「香り」に集約されます。冷たい煎茶は「喉ごし」「すっきり」「ごくごく」という味や香りではない要素が並びます。そして。常温を選ぶ人が選んだ理由は「味」なのでした。アンケートには「常温が一番味を感じる」「味わいが舌に残る」というような肯定的な表現がありました。

常温抽出をターゲットにした商品開発

 今まで、茶業界は商品開発をする時に、温かいお湯で淹れる、ということが前提だったのではないでしょうか?水出し茶が世に出てからは、冷たいお茶の商品開発もされていると思います。でも! 常温で抽出することをターゲットにした煎茶って、なかったのではないかなー、と思うのです。座談会では、「からだを冷やしたくないから常温のペットボトルを購入する」という人が、フィルターインボトルポータブルを見て「これ、いいわぁ!」と選びます。実際コンビニでも常温のペットボトル売り場は増えています。一度固定観念から離れてみれば、常温の水で抽出することを前提にしたお茶の商品開発は、新しい市場を作るのかもしれませんね。