今どきママ事情

出産は一大イベント!?

今年は出産3年以内/産休育休中という切り口の2グループで消費者座談会をやったこともあり、「母親になるということは、オンナの人生にとって一大イベントなんだなあ!!」ということを再認識しました。
子どもを産むまでは、基本的に結婚しても働いているので、ライフスタイルは大きく変わりません。今まで親に頼っていた衣食住の部分が自分の領域になって忙しくなる分、効率重視の考え方は加速する感じです。
しかし、出産はそれまでの人生観やライフスタイルを大きく変える3つのポイントがあるように感じました。

1.地元 2.健康・安全 3.紙に回帰

 1つ目は、地元でのコミュニティ。会社のあるエリアや、通勤途中の駅周辺でお金を落としていたライフスタイルが、地元中心に変わります。そして地元のママ友とのゆるーいおしゃべりの中のクチコミは、ネット情報以上に影響力を持ちます。「地元の母乳育児重視の産婦人科で産んだ」「母乳のためには●●が良いと先生や看護師さんから言われた」「地元の店で売っていると産院のニュースレターにも書いてあったので早速お店に行ってみた」「良かったのでまわりにも勧めている」みたいな感じ。発信力のある地元のママ対象のコミュニティにどう自分の店を関連付けていくか、がポイントです。コミュニティは、産婦人科に限らず、リトミック、ベビーマッサージ、ベビースイミング、絵本の読み聞かせなど、物販ではなく実体験を伴うことがポイント。単純な物販は、ネット通販にかないませんから。
2つ目は、健康や安全安心への意識の向上。今までファーストフードや惣菜を並べるのに抵抗がなかった人でも、「これは赤ちゃんに悪影響はないかな?」と改めて考えます。ここで煎茶は向かい風。高い確率で『カフェインがあるから』という理由から、妊産婦が摂取を控えるモノリストに入ってしまうのです。逆に国産に敏感になりますから、紅茶・中国茶に替わって焙じ茶は人気急上昇。「専門店の焙じ茶はおいしい」という発言も多く、妊産婦コーナーを焙じ茶などのカフェイン低めの商品で作るのは効果的です。
3つ目は雑誌の影響力。特に「赤すぐ」「たまひよ」はマストアイテムで、出産内祝を探す時にもネットではなく雑誌などの紙媒体で情報収集します。「ネットは情報があり過ぎて疲れる」「授乳しながら見るのは紙の方が良い」ということですが、決めたら発注はネットでしたい。この連動がポイントみたいです。

テンションが上がっている妊婦さんを狙え!?

つまり、出産を機会に、価格競争だけではない価値を伝えることができれば、地元のお茶屋さんにチャンスはある! 単に若い人をターゲットにするという年齢層での区切り方ではなく、「オンナの人生の一大イベントでテンションの上がっている妊婦さん」に狙いを定めて、出産内祝もゲッツする炒り立て焙じ茶作戦はいかがですか?!