中元・歳暮に代わるギフト!?

出産内祝の二極分化

 毎年継続して座談会をする時にしているアンケートに、「あなたが昨年一年間で贈ったギフトを教えてください」というのがあります。ここ数年、本当にお中元とお歳暮は激減しているのですが、このアンケートではつかみきれていなかったギフトについて、子育て世代の座談会で知ることができました。
 子育て世代の一大イベントは、もちろん出産!!出産では、大きく二つのお祝いパターンがあります。
 一つは、おじいちゃんおばあちゃん、ひいおばあちゃん世代からのお祝い。少子化の影響からか、赤ちゃんへのお祝いは2万円~5万円と高額の場合が多い。お返しをしようと思うと、1万円以上になるのだそうです。
 もう一つは、職場や同級生からの「みんなで○○プレゼント!」というパターン。こちらは、千円か2千円くらいを出し合っているパターンが多い。お返しは千円弱になる場合が多いとのこと。
 つまり、どちらも、今までお茶ギフトの主流だった3千円、5千円とは価格帯がずれていて、すごく高いか、すごく安いかに二極分化しています。

カタログギフトの終焉

 また、じじばば世代はお祝いを渡す時に「カタログギフトはいらないからね!」と言ってくる確率が非常に高いという発言が多発。「そうそう」と共感を集めていました。曰く「欲しいモノがない」「どうせ誰かにあげることになる」というのがじじばば世代の言い分。そして、差し上げる側としてもカタログギフトは「家電量販店に行けば半額で売られているようなモノが1万円コースとかに載っていてシラケる」「(カタログギフトは)あまりにありふれていてセンスがない」と、人気は下降傾向でした。
 ここで出たのは、「(桐箱や茶壺に入っているのではない)お茶の1万円の詰め合わせギフトってどうしてないんだろう?」という発言です。ある北海道のお菓子屋さんには、色々な種類のお菓子の詰め合わせが、あとあと使えるような箱に入っているそうです。「お菓子だと(じじばばは)健康に気遣ってあまり喜ばないから、ああいうのでお茶主体でちょっとしたお茶請けやティーアクセサリー(お茶関連の小物という意味らしい)が入っていたらいいのに!」「有名どころの和菓子屋さんとコラボしたらいいのに!」「ティーバッグとか粉末とかも含めて玉手箱みたいなのがいいかも!」と盛り上がりました。

一つのお店で済ませたい!

 もう一つは、千円以下のお返しギフト。自分ではちょっと買わないモノ、手が出ないモノ、というのがキーワード。バブルバス入浴剤、高級蜂蜜、ハーブティーなどが出ます。お茶も高級ティーバッグや桜入り煎茶などは、パッケージのセンスさえあれば、出産内祝のラインナップにエントリーできるかも、と感じました。
 出産直後は、基本的に外出せずにインターネットで品定めをして、できればのし紙の指示も含めて一つのお店で済ませたい、という欲求も感じられました。また、出産内祝で「ツカエル!」と思えば、入園・入学・七五三のお返しと、毎年ではありませんが、数年ごとにチャンスが訪れます。
 大切なのは「おしゃれ」であること。パッケージの役割、ますます重要になってきました!