ウェルカム感、ありますか?!

どうぞどうぞ、いらっしゃい。。。

今年の若い女性の座談会、特に未婚のOLさんの座談会で、繰り返し出て来た言葉に、「ウェルカム感」というのがありました。曰く「お茶屋さんてウェルカム感がないよねー」「前を通るたびに、そのお店のウェルカム感が出ていて、ボーナス後にとうとう足を踏み入れちゃった」「やっぱ、ウェルカム感があるかないかで判断するよね」みたいな感じです。
 ウェルカムを辞書でひくと、「歓迎」と出ます。「どうぞどうぞ、いらっしゃい」というような雰囲気という意味で使われています。若い人に対してウェルカム感があるかどうか、というのは、若い人向きかどうかとは、微妙にちがうとのこと。うーむ。。。。。。

プリッとした茶畑?!

今年の座談会で初めて聞いたフレーズに、「茶畑カワイイ」というのがありました。このフレーズも20代限定でしたが、「なんかプリッとしたところが超カワイイ」とかおっしゃるのです。「プリって何?」ときょとんとしたのですが、丸く刈ってあるあのライン。それが整然と並んでいるのが、「すごーい」「なんかカワイイ」ということになるのです。
 わざわざ、新しいカワイイものを無理してこれから作ろうとしなくても、今まで使い込んできた資産も、再度磨きをかけてスポットライトを当てれば、まだまだ輝くのかもしれない、と感じた瞬間でした。

総合品質と店頭で勝負?!

そして、ウェルカム感というのは、店員さんだけが醸し出すものではなく、店頭の演出、チラシの世界観、ポップの書き方、商品企画、品ぞろえ、試飲の時の声がけ、パッケージ、制服、値札、笑顔などなど、いろーんな要素が混ざって感じるものなのだそうです。先日お会いした茶専門店さんが、「店は総合品質。名物店員一人の力量に頼るような店は、その人だけに依存してしまう。誰が店頭にいてもいなくても行きたくなるような店にしなければ、お客様の支持を継続して得られない」と話していらっしゃいましたが、まさにそれこそが総合品質の高い店と言えます。
 若い人に媚びる必要はないけれど、若い人たちにお茶を伝えようという心意気があるかどうか?
 総合品質を踏まえた上で、やっぱりお店の外から見える部分は大切です。T-1グランプリのキャラクターのイラストボードをT-1グランプリ参加店舗の店頭に貼るようにした県では、子どもを連れたママさんが「安心して入りやすい店の印」と来店されたり、「給茶スポットのマークやのぼりだけでなく、価格もきちんと表記した店の方がお客様から評価が高い」など、お店に入る前に感じる雰囲気作りには、まだまだやれることがありそうです。
 写真に「プリッ! 」とか「かわいい」とかの文字を駆使してブラックボードにコラージュっぽく飾って、新商品の到着情報とか、イチオシ商品の案内とかを散りばめる。そんな「若いヒトに伝えたい!」という心意気が、お店の前を通るたびに感じられたら「この店はウェルカム感がある」と心に刻まれ、きっと敷居を跨いでくれる日が来るのではないでしょうか?