そこまでやるか?!が感動を呼ぶ

▼ 感動の方程式。

どこかの研修で、「感動の方程式」というお話があり、心に残りました。事前期待よりも事後評価が大きければ感動、イコールなら満足、小さければ不満。そしてヒトは、心の不等号をイコールにするために、他人に話したくなる。これがクチコミ。
座談会をやっていても、「こんなお店があるのよ!」という話は、良い場合も悪い場合も、心の不等号をイコールにしようとする作業なのですね。今までに座談会で出会った良い話を思い出すと、たいがい「人」に行き当たるような気がします。
たとえば‥

▼ ニーズの先読み。

あるお茶屋さんでいつもお茶を買っていた女性が、「最近の若い子はお茶の一つも入れられない。コゴトを言うと嫌われるから黙っているけど」と会社の愚痴を言うと、「もし良かったらお茶の入れ方教室を無料でやってあげるよ」とお店の人が言ってくれた。上司に話したら「お茶は元々取引先があるから、お茶の教室やっても注文できないよ」と言われて、そう伝えたのだけど、「注文は別にいいよ」と言って会社でお茶の教室をやってくれた。とても好評で、新人研修にも組み込みたいということになり、今ではそのお茶屋さんから冠婚葬祭のお茶を購入するようになった!という話。この話をした女性は、私は会社の上司にもお茶屋さんにも感謝されちゃって、と得意げでした。聞いている私は、お客様の何気ない一言に対して「何か役に立てないかな」と考えたにちがいないお茶屋さんがとても素敵だと思いました。

▼ 期待以上の。

急須が詰まるようになり、新しい急須を購入した。お茶屋さんが「割れちゃったのですか?」と聞いたので、「詰まって出ない」と言ったら、「一度持っていらっしゃい。分解して洗ってあげる」と言われた。実際には汚れた急須が恥ずかしくて持参していないが、そのお店の心意気は高く評価している。そういう気持ちのあるお茶屋さんのお茶だからおいしいと思える、という話。
期待以上のレスポンスがもたらすのが感動なのですね。それはきっと「人の気づき」が出発点。見習いたいな、と思います。