自分だけの時には急須は避けたい!?

急須は一応持ってはいますが。 

「今の若い人達は、新婚家庭に急須がないらしい。」というウワサをちらほら聞きますが、実際に今までグループインタビューをしてきて、「急須もポットもない。」という人は2名しかいませんでした。(約600名の中の2名ですから0.3%。)
一方、急須は持っているけど使っていない、という人はいますし、「お客様が来た時には急須を使うが自分だけの時には使わない。」という発言にはよくぶつかります。
ですから、「急須さえ持たせればお茶を飲むようになるだろう。」というのは甘い考えなのかもしれません。なぜ急須を使うのを億劫に思うか、という点を今回は詳しく考察(?!)してみようと思います。

スマッシュで茶殻をポイっ!?

自分だけの時限定でよくあるのが、マグカップに茶漉し。しばらく茶葉を浸して、その後はテニスラケットでスマッシュを打つ要領で茶殻を三角コーナーへバシッと捨てるというパターン。このスマッシュの要領がポイントで、勢いをつけることで茶殻はスポッと綺麗に取れて、後で網目をゴシゴシ洗う必要がなくなるという。ヤレヤレ‥。
他には、コーヒーサーバー(コーヒーをドリップするガラスのポット)で入れる人もいて、この場合は「色に癒される」「茶葉が開いていく過程が見える」という点で評価を得ています。茶漉しで再度濾すのではなく、「茶葉の大半は沈むから平気。」「少々茶葉が混じっても平気。」という太っ腹なご様子。「最後の一滴はゴールデンドロップ」というフレーズが虚しく感じる飲み方です。

 

餃子を包む要領で「お茶パック」を使用する。  

脇道にそれますが、私たちの予想以上に多かったのが、不織布等でてきたお茶パックを日常的に使っている人々。PTAの会合のような非日常ではなく、普段家庭の中でお茶パックを常用する。それもお茶を購入したら、「1回〇グラムとして何個のお茶パックが必要。」と逆算して、まるで餃子の中身を25枚の餃子の皮に均等に包むような感覚で1袋のお茶をお茶パックに振り分け茶缶に入れる、というパターンが主流でびっくり!「しっかりしているなあ。」と感心しました。

▼急須のノズルは風呂釜と同じ!?
  

以上の方法から「急須を出来ることなら避けたい。」という消費者心理がうかがえるのですが、共通していると感じるのは、「直接洗えない部分に対する嫌悪感。」です。以前にも「のずる」のワルクチについて書いたことがありますが、「目視確認できない」「直接洗えない」という不満は多いですね。針金に小さなタワシ状のモノがついたお掃除用具について私が説明すると「でもそれってパイプスルーや風呂釜ジャバと同じよね!本当にきれいか確認できないで、とりあえず安心するしかないってことでしょ。」とピシャリと返され、ハシモトはぐっと言葉に詰まったのでした。