粉末茶って誰が飲んでいるの!?

茶殻がキライの独身女性だが。 

粉末茶を購入して飲んでいるのは、きっと独身女性にちがいない、というのが、グループインタビューをする前の私たちの仮説でした。なんといっても茶殻がキライだし、三角コーナーを汚したくないという思いも強い彼女達の傾向を考えれば、当然の帰結と思ったのです。
しかし、実際の座談会では、独身女性で粉末茶フリークには未だ遭遇したことがありません。逆に、「緑茶はゆったりしたときに飲みたいので、きちんと手間ひまをかけて淹れたい。」とか「ありあわせの夕飯であっても、ご馳走様の後においしいお茶を飲むと幸せになれるので、きちんと専門店(百貨店のテナントが多い)で購入する。」という発言の方が多く、逆にまったく自宅で日本茶を飲まない人でさえも「粉末茶みたいなのは味気ないにもホドがある。それなら飲まない方がマシ。」という強気の発言をされます。
要するに、日本茶に簡便を持ち込むなというような抵抗があるのです。

未亡人の強い味方?

逆に粉末茶に対して温かい反応が多いのが緑茶ヘビーユーザー。中でもおつれあいに先立たれた一人暮らしの未亡人が、粉末茶支持派に占める割合が多いと感じます。よく聞く発言に「朝仏様にお茶を上げるのに粉末茶は便利。」という発言です。ご主人を亡くされた後、台所仕事が億劫になったという発言も多いので、茶殻は気にならないと言いつつ、やはり後片付けが億劫なのかもしれませんね。お客様がいらした時はきちんと急須で淹れるが、一人の時には粉末茶党、という方も結構いらっしゃいます。
発言の中では、後片付けのことよりも、「栄養がまるごと摂取できる。」「1回しか飲まないときに茶葉で淹れるよりも経済的。」というのが二大メリットです。  


▼好みの濃さにしたい!
  

粉末緑茶党で年配の人は、個包装よりもチャック袋を選ばれますね。個包装のコストがもったいないという発言もありますが、もっとも力強いのは「自分の好みの濃さに調節できる。」ということ。濃いのが好き、薄いのが好き、という個人の好みはもちろんですが、同じ人でも「朝は濃く、夕方以降は薄く。」とか「ごはんの時は濃く、パンの時には薄く。」という感じで、時と場合によって調節しているようです。
余談ですが、いただきものの煎茶が薄い(味も素っ気もないとよく評価されます。)時に、茶缶の中に粉末緑茶をバサバサッと入れて、フタをしてシェイクし、薄い茶葉に粉末茶をまぶしてグレードアップを図るというツワモノさんもおりました。