どうしたら買いたくなるの?!

複数で○○円で売る?

先月このページで「一煎茶は売れる」というお話をしたら、複数のお茶屋さんから「でも包材の割合が高くなるし、それ以上に同じ手間をかけて1袋200円を売るのは商売として成り立たない」というキビシイご意見をいただきました。
うーむむむ・・そうですよね。100g1,000円を売る手間と、10g200円(或いは150円とか100円)を売る手間は、きっと同じくらい。だとしたら、1個200円、3個550円、6個1,000円みたいに値付けしたらいいのかな?ここは、逡巡せずに若い女性の意見を聞いてみよう、とインタビューしてみると、話はあらぬ方向に???

子育て世代は目的買い

いくらなら購入するかな、というこちらの問いかけに対し、彼女たちの話はするりと噛み合わないのです(笑)。そんなのわからない、どんな雰囲気のお店か、どんな感じのパッケージか、どんな感じの店員さんかで、買いたいキモチは全然ちがうと言うのです。。。。
では逆に、最近どんな時に「買いたいキモチにスイッチが入ったか?」と訊くと、これが子育てしている組か、子育てしていない独身女性やDINKS※組かによって、大きく傾向はちがいます。
子育て組は、強烈な口コミはあるけれど、とても経済観念が発達していて、欲しいものが明確です。曰く「からだによい」「子どものためになる」「素敵な家族関係を構築する」という感じで、コンセプトはシンプルで明快。「●●のお茶は子どもに良いらしい」となれば目的買いの選択肢に入れます。
※DINKS(ディンクス)…共働きで子供がいない夫婦、またその生活観のこと。Double Income No Kids(共働き収入、子供なし)の頭文字などを並べたもの。

想定外にお金を使うとき

逆に、自分で稼いで子どもがいない女性たちは、自由になるお金が豊富ですから、「想
定外にお金を使ってしまった!」という発言がポロポロと出ます。どんな時に想定外に使うか、と言えば、「自分にご褒美」「他人にプレゼント」、この二つが大きな柱です。
「自分にご褒美」は、コンビニスイーツ、タクシー、美容液、エステやマッサージ。どれもささやかな贅沢な時間を運んで来るアイテムです。
一方「他人にプレゼント」は、自分が「あっコレいいな!」と発見した時にスイッチが入るのだとか・・。かわいい腹巻(1枚1,500円)を見つけて、自分に買って、家族に買って、友達に買って、知人にもと、いろいろ選んだら2万円も使ってしまったという20歳代後半の女性は、「価格勝負のお店なら500円で腹巻を売っているのに、その店の雰囲気と接客と商品のかわいさで3倍の価格差にその時には全く思い至らなかった」とおっしゃっていました。