子育てまっさかりのお茶

お茶は危ない!? 1歳前後のお子さんを持つお母さんからよく聞くフレーズに「子どもがハイハイしている頃までは熱い飲み物も飲めたが、怪獣になってしまったので今は冷たいものしか飲まない。」というのがあります。つまり、小さい子がつかまり立ちをしてテーブルの上のものに手を出すようになると、熱いお茶を倒してやけどをしたら大変だから、冷たい飲み物しかテーブルに置いておけないというのです。
この延長線上に「倒したら危険だからポットを棚の奥に片付けたので、熱い飲み物は飲まない。」というパターンもあります。お茶に限らず、「揚げ物はしない。」「ストーブは置かない。」等、危険を子どもに教えるのではなく、危険から遠ざけるというのが、今の子育ての主流のようです。
子どもはお茶の敵?!

他にも子育て真っ最中のお母さん達が、お茶から遠ざかって行く体験談は目白押し。「子どもが急須のフタを割ってしまったので、お茶を飲まなくなった。」「湯冷まししている間に子どもに呼ばれたりして、ゆっくりお茶を淹れる時間がなくなった。」「子どもがいつも麦茶なので、自分もついつい一緒に麦茶になる。」「子ども中心の生活はバタバタしているので、洗い物がマグカップ一つで済むインスタントコーヒーや紅茶のティーバッグになる。」
たまに、「子どもが寝たすきに飲む緑茶は至福の味。」という発言に救われることもありますが、まず子どものいない時に比べて、緑茶が逆風にさらされる可能性は高いと言えます。
水出し? 熱湯?子育て真っ最中世代にとって、お湯の温度に気を配る必要のある煎茶よりも、熱湯でざざあっと淹れられる抹茶入り玄米茶やほうじ茶の方が身近です。(この世代は「お金がナイ」「子どもを産んだら貧乏になった」という自己紹介も多いので、低価格であることも「熱湯系」の人気の理由の一つかも知れません。)また、麦茶が圧倒的に多いので、「虫歯予防」「風邪予防」という子どもに関連の深い効能をアピールすれば、水出し煎茶は通年商材という位置付けで販売できます。