マニアじゃない?! ボリュームゾーンにリーチする。

行動を起こす。

1月2月と、新茶内覧会の中で「消費者とお茶屋さんのこぼれ話」という分科会を60分担当させていただきました。総務省・農林水産省の統計資料、お茶屋さんの成功事例、消費者のナマの声を組み合わせた内容です。今回は特に、「マニアじゃない?! ボリュームゾーンにリーチする」をテーマにしました。
お茶の味のちがいがわかる方にお客様になってほしい、というのは、こだわりのあるお茶屋さんだからこそ狙いたくなりますが、統計資料から見れば、その市場は小さいのです。そこで競い合うのではなく、ボリュームゾーンであるペットボトルのお茶が日常の方こそを狙いましょう、という話を組み立てました。
感想や「あの分科会のあとに、こういうことをやってみたよー」というフィードバックも複数いただいて、改めて、「自ら行動を起こす」ということが大切なのだなーと励まされています。

リーフティーカップは携帯カイロ?!

分科会のネタ探しもあり、いろんなお茶屋さんと話す機会があり、ほんとに実際行動を起こされた方の言葉の強さ、リアルさに脱帽でした。いくつかご紹介しますね。
山梨のお茶屋さん。初売りの時に行列ができる。振る舞い酒の代わりに、リーフティーカップをセミカスタマイズして配ったそうです。店主がお湯を注ぎながら会話をして、手のひらの中でお湯を注いだカップは携帯カイロの代わりにもなって好評だったそうです。確かに、冬の缶コーヒーは手袋代わり、という昔の消費者座談会での声を思い出しました。

喫茶のセルフメニューにフィルターインマグ!!

京都のお茶屋さん併設のカフェでは、フィルターインマグで自分で煎茶を淹れるメニューが、パフェに次ぐ二番人気。煎茶とほうじ茶で淹れ方がちがい、煎茶はまずカップにお湯を注いでから茶葉を沈める。ほうじ茶は茶葉の上から熱湯を注ぐ。ちょっとしたコツをお伝えすると、「なるほどー」となり、物販につながるのだそうです。
喫茶で究極の一杯を出して「さすがやわー、また来る」と再来店を目指すか、「これ買ったら自分でも家でお茶が淹れられるわ」というおうち消費を目指すか? お茶を暮らしの習慣にする導線としての喫茶とメニュー。継続性のあるストーリーが素敵でした。