いいものを高く売る?!

量より質の時代へ。  

 「良いモノを安く!」という掛け声は、あまりに当り前過ぎて、いつの間にか不感症になっている自分がいるのですが、先日の座談会で、もうすぐ30歳という女性が、「良いモノを安く、なんて信じない!安ければそれ相応のモノだし、本当に良いモノは価格だって高い」と発言していて、「!!!???」と思いました。 
 彼女曰く「良いモノは、手がかかっていたり、稀少価値だったり、価格は高くなるんだから、そのワケをきちんと説明して納得させて、きちんと適正価格で売った方がいいし、そういう売り手の姿勢こそが信頼できる」とのこと。
 どこかに、「大量生産大量消費とは一線を画して、自分が納得したものを丁寧に使ったり食べたりしていきたい」という「量より質」というようなメッセージを感じ、新しい時代の潮流を感じました。
へ。


騙されたフリをする消費者。

 この発言に対するツッコミも面白かったです。「それってアナタはお金に余裕があるのよねえ。私はわざと騙されたフリして安いものでガマンしている」という発言。騙されたフリ!? 

 「良いモノを安く!」なんてウソをついて買わせようとしている売り手。「そんな上手い話はないでしょ!」と内心思いながら、お金がもったいないので売り手の言葉に騙されたフリをして購入する消費者。Oh!
 たとえば「生産農家のまかない茶」というようなカタチで販売される「荒茶」なんかは、「良いモノを安く」という部類に入るのではないかと思いますが、そう座談会で発言してみると中々理解を得られず悪戦苦闘。荒茶加工・仕上加工から始まって、茎や粉を選別する工程と、話はどんどんマニアックな方向へまっしぐら。伝えることの難しさを深く思い知る結果になりました。
 つまり「良いモノを安く」というキャッチフレーズは、真実味を伴って伝えることが難しい。「まーたまた(笑)!」という反応に飲み込まれないためには、それ相応の準備とストーリーが必要だし、何よりも「このお店(この会社・このヒト)」なら信用できる」という絆がもともとあるかどうかがハードルの高さを左右します。


伝わる売り方?!

 座談会で日本茶の選び方を「何がポイント?」と質問すると、沢山日本茶を飲み、味や好みにこだわりがある人ほど「価格がポイント」と言います。

 「私は100g1,000円以上のお茶は怖くて買えない」とか「定価で100g800円が目安。それがお買い得になっている時を狙う」というような発言ですね。この人たちに、どうやって1ランク上の日本茶に挑戦していただくか、これこそ「良いモノは高い」をきちんとしたストーリーと裏付けで伝えていけば、心に届くことができそうです。
 また、お茶のグレードによって、価格を変えるという方法が一般的ですが(100g500円800円1,000円1,200円という商品構成)、同じ1,000円でも容量を変えて提案するのは如何かな、と思います。たとえば50g100g200g、どれも販売価格は1,000円というような品揃え。50g1,000円のお茶はおもてなし系だからちょこっと。このがぶ飲み系のお茶は200gで1,000円、みたいな感じです。
 この提案は、座談会では支持を集めました。