情緒は理屈を超える?!

お茶の「ジャケ買い」?!!

 産地・品種・製法などの「川上の情報」を、「何と飲んだら合う」「どんな気分になる」などの生活シーンと合わせた「川下の情報」に翻訳する必要がある、と常々考えていたのですが、先日「お茶はジャケ買い!」という20代女子のコメントを聞いて、「時代はそこまで来たか…」と頭をガツンと殴られたような気になりました。
 曰く、深蒸し茶とか、やぶ北茶とか言われても、まったく予備知識がない。「どんなお茶がお好みですか?」と質問されても、そんなこと考えたことがないから逃げ出したくなる。だったら、CDをジャケ買いするように「こんなパッケージ
なら、私の世界観に合ってるかも…」という買い方が、気軽だし楽しい。お茶のジャケ買い、アリですよー。というご意見。
 ふーむ。なるほどー。でも。むむむむむ。資材屋として、「中味を伝える」ことが使命、と思い込んできたのに、「世界観」て何さ???理屈ではなく、感覚的に「好き」とか「かわいい」とか「イケテル」とか「カッコイイ」と感じられる感性、情緒、気持ち、共感…?
 いずれにしても、今までの手法が通じないのだなあ、ということを突き付けられた気がしました。

猫ちゃんの茶こし

 また、日本茶リーフの消費を増やす大学生のアイデア発表会では、「折りたためる携帯湯呑」とか「猫がついた茶こし」とか、茶葉そのものではなく、道具立てに注目したものが目立ちました。今私たちが日本茶リーフが飲み継がれるためにすべきことは、お茶を飲む場所や機会を増やすことなのではないのかな、と気づかされ、勉強になりました。
 特に「猫がついた茶こし」については、灯台もと暗しとびっくり。座談会で、「一人の時にはマグカップに茶こしで飲む」という発言はずいぶん以前から一定数あったのに、「困ったもんだ」という風にとらえていて、「茶こしをかわいい癒しアイテムにして、もっとお茶を頻度高く飲んでもらおう」なんていう発想は、私には皆無だったんです!
 「茶こしに猫がついていたら、茶葉が開くまでの時間も癒されるし、お店でも白猫・黒猫・トラ猫とあったら思わず買いたくなっちゃう」と女子大生さんは説明されていました。また、ペットボトルよりも簡単で安くておいしく淹れるための必須アイテム、とも言われていました。急須側から見て「困ったもんだ」ととらえ、足りない部分にフォーカスするのではなく、ペットボトル側から見て「すごい、お茶葉の消費そのものじゃん」ととらえると、アイデアの出方は全然ちがってきますね。
 いつも「足りないもの」にばかり気をとられてしまいますが、「今あるもの」を吟味してどう進化させ磨いていくか、初心に帰ってポジティブにいきたいと思います。そして理屈だけでなく、情緒を刺激する仕掛けが大切なんですね!!!!

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