第53号 有限会社 菊屋茶舗 高橋徳次氏

茶業に携わるたくさんのガンバル人の中から、とびきりの頑張りやさんをご紹介するこのページ

今回ご紹介するのは、福島県郡山市の有限会社菊屋茶舗様。最初は刷見本で見た「ありがとう」とでかでかと書かれた茶袋にびっくり。次に笑顔屋本舗として運営しているホームページと「笑顔のポエム」という手作りそのもののオンリーワンギフトにびっくり。最後に自らのふんどし姿まで披露してしまう筆文字のニュースレターにびっくり。三回びっくりした後にご本人に取材した訳だが、初対面なのにも関わらず既知の先輩の気分で「徳ちゃん」と呼んでいる自分に再度びっくり。社長の策略(?!)にまんまとハマッている自分を発見したのでした。

有限会社 菊屋茶舗
代表取締役社長 高橋徳次氏

徳ちゃんこと高橋徳次社長。
豪放磊落、天衣無縫に見せて、
その裏には緻密な計算とたゆまない努力!

オンリーワンを目指す。
お茶に限らず、モノを売ろうとしたら駄目なのよ。何を売るかって、そりゃあ自分自身を売るんだよ。
「売上目標〇〇円、達成目指してガンバロー!」ってやっている営業マンは沢山いると思うけど、「〇〇君の売上達成のために注文しよう。」なんてお客さんは思わない。「私はお客様のために〇〇が出来ます。〇〇も出来ます。これをこう使って〇〇することでお客様のこういう問題が解決できます。」というアプローチが最初だよね。ここまで親身になってくれるのだからって注文を出す。注文は営業マンの懸命な姿勢に対する「おひねり」なんだ。
ナンバーワンなんて目指さない。消費と疲労を伴うだけだからね。こびへつらって自分の気持ちとちがうことをしてナンバーワンになったって何の意味もない。目指すのはオンリーワンです。五年くらい前に腹をくくった。
「世界に一つだけの花」なんてヒットソングの中でも「ナンバーワンじゃなくてオンリーワン」って言っている。今の人たちがそういう歌詞にすごく共感している、時代が追いついて来たんだなあと感じます。
オンリーワンとは何か、ということを突き詰めていくと「ブランド」として立つということだよね。当社のブランドは「徳ちゃん」。私から買いたいと思ってくださるように、あの手この手を考える。自分から売り込んだらブランドとして失格。いかにお客様の方からアプローチしてくるか、その道筋を作って誘導する仕組み。これは勉強しました。

郡山駅から5分。角地の本店。創業は江戸後期。
駅寄りに抹茶ソフト売場。奥に茶道具売場。

たくさんの本や雑誌に「徳ちゃんのニュースレター」
紹介されている。
価格で勝負しない。
お客様は「買ってください。」というほど身を引きます。だから商品を前面に出したチラシは作らない。チラシを作るときに大切なのは、まずターゲットを絞ること。そのターゲットに対して共感し「ねぎらい」を与えること。(たとえば働く女性がターゲットだとしたら「毎日お仕事に家事にとめいっぱいがんばっているあなた様」という風に。ただ「働く女性に」では伝わらないねぎらいと共感があり、ターゲットの女性は「何かしら?」と手に取り読み始めます。)
次に自己紹介。自分はどんな人間で、この商品(或いはサービス)を通じてお客様に〇〇を与えたいんだってことを素直な文章で書く。僕の場合?「私と出会った人が笑顔でもっと明るく、もっと楽しくなることが私がこの世に生まれた使命です。」このミッションの延長線上に「ありがとう」のお茶も「笑顔のポエム」もある。それは単なるお茶とか額縁というモノではなくなる。
もちろん、こういう僕に共感できない人がいることぐらいわかっていますよ。そういう人は、相手にしてくれなくて結構。結局自分に似ている人が集まってくる、それで充分。「結局値引き競争だ。」って嘆いている人は、自分が値段を前面に出して勝負いるからで、僕は値段のことは最後にしか言わない。自分を語り、物語を語って、欲しくなったところで初めて価格を出す。

「ありがとう」のお茶。お返しだけでなく
お中元・お歳暮などにも使われる。

店のいたるところに、味のある毛筆のメッセージ。

一煎用は美容室やガソリンスタンドの
プレミアムとしても利用されている。
抹茶飴の中にも「ありがとう」の文字が・・!!
(徳ちゃんに頼んで卸してもらってはいかがでしょう?とてもおいしくてかわいいです。)
お客様の感想を公開。
お客様は三種類に分けられます。見込客・新規客・信者客。「二十一日間プログラム」というのがあって、二十一日間に三回コンタクトを取る。まず資料請求をしていただくためのチラシやホームページを作ってご請求いただいたらすぐにハガキを出す。クイックレスポンスです。次に一週間目に「いかがでしたか?」という手紙を出す。三週間後には「あっと驚くプレゼント。」これで見込客に信者客のところにまでステップアップしてきてもらうんです。
あとお客様の感想を載せるというのはポイントだね。アンケートとか言ってABCDEに〇をさせるんじゃなくて、「感想をお聞かせください。」としてFAXを送ってもらう。たとえばお客様が「ありがとう」のお茶をもらったとする。最初は「わあーーっ。」ていう感動なんだけど、それを言葉に書くというのは感動を再確認する作業でもあるワケ。わざわざFAX用紙に感想を書いてくれた人は、口コミの伝道師として活躍してくれること間違いなしだからね。そしてFAX用紙には「ニュースレターでの公開を許可する・許可しない」という欄を作ってチェックしてもらう。ここで「許可する」に丸をした人の感想文は、どんどん使わせてもらう。「先日ある方よりおたくさまのお茶をいただきました。お茶屋さんなのでお茶かとは思いましたが、まず包装紙をとると箱の上に『日本語で一番美しい言葉をあなたへ‥』。えっ何かしら、箱を開けると『ありがとう』。もう感動しました。本当にありがとうです。お茶も飴も最高に美味しかったです。子ども達も『ありがとう』『ありがとう』って明るいフンイキに包まれました。ありがとうございます。」こんな風に「ええー、ここまで書いてくれるのか。」ということまでお客様は書いてくれるのよ。こういうお客様の感想文は、売り手がどんな言葉を連ねるよりも力がある。「この商品を購入したら、こんな世界が待っているのか。」ってことを生々しくイメージさせるからね。だからFAXの手書きの文字はそのままで転載する。FAXに縦線がビーッて入っているのなんか最高よ、リアルだからね。

陶器の店「まる」。菊屋茶舗の並びにあります。笑顔が生まれるオンリーワンギフト、「笑顔のポエム」もここで生まれる。

「ありがとう」の売場は、物語がいっぱい!

たくさんのお礼のFAX。これを紹介することで、またお客様が注文したくなる仕組み?!
人生をめぐる周期。
成長曲線というのがあってね、色々チャレンジしてみてもまず最初のうちはお客様の反応はない。チラシで言えば、反応が出てくるのは六~八回継続した後です。その前に諦めてしまう人が多いけれど、結局他人より少しでも深く数多くアプローチをすることが肝心。
行動すれば次の現実。チャレンジすれば新しい問題が生じて、それを解決するための悩みが出て来るワケだけど、行動せずに思い悩んでいても一歩も進まない。でも一生懸命それだけに没頭するだけでも駄目。全体が見えなくなる。お客様の期待通りではすぐに飽きられる。少しズラす。期待とちがうと驚き、ギャップが生まれる。感動につながる。
ただ上手くいくとずっと右肩上がりだと勘違いしてしまうけれど、これは失敗のもと。人生には春夏秋冬がある。右肩上がりで「行け行けドンドン」の時がずっと続くはずがない。冬は蓄え、春に芽吹き、夏に成長し、秋に収穫。どの季節もかけがえのない季節なんだけど、そういう周期があることはいつも頭のどこかに置いておかないとね。今僕は収穫の秋。三年後に何をしているかはわからない。笑顔のポエムからは、足を洗っているかも知れないね。(笑)

郡山ダントツ実践会にお邪魔させていただきました。
この日は「汚いチラシ」で有名な出村さんを中心に。
お互いのチラシを元に率直に意見交換。


「水が流れるように注文してしまうニュースレターの
書き方」のCD-ROMは送料込みで12,800円。
「なるほど!」がたくさん詰まっています。
有限会社 菊屋茶舗
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