さすが現場の底力!?

今年の内覧会の報告会で

当社の内覧会では、「消費者座談会」で仕入れた情報を、1時間ほどお話しさせていただいています。今年はお米専門店さんのお話をさせていただきました。
お客様がご家庭で使用されている炊飯器メーカー、また普段お弁当を作るかどうか、を確認してから、オススメのお米を絞り込んで提案する。これを日本茶に置き換えると「急須のタイプをヒアリングしてからオススメのお茶を提案する」ということになるかも、というお話をさせていただきました。
詳細は「どんなアプローチ?!」
そこで興味深い反響がありましたので、今月はそれを紹介させていただきます。

試飲販売は急須の実演販売!?

ある生産農家の女性は、道の駅などで実演販売をするときに、お茶葉だけを売ろうとしないで、「急須もセットで買ってもらう」ことを密かに心に誓って準備をするそうです。自園自製のお茶にベストの急須を、必ず1ケース持参。「実演に使っている急須です。ストレスゼロ!」のコピーと価格入りのPOPをつけて茶葉の袋の横に2個くらいずつ置いておく。そして、ひたすら試飲のお茶をきちんとした手際で心をこめて淹れてオススメする。すると、必ず「その急須、茶殻が捨てやすそうねえ」とか、「目詰まりしないんだね」とか、話しかけられて急須が売れるんだ、とおっしゃっていました。
「吉村さんのカタログに載っているごく普通の急須だけど、お客さんは実際に使っているのを見てすごく納得するみたい。試飲販売は、ある意味、急須の実演販売なんですよ」とのこと。なるほどー、と目からウロコでした。
そしてもう一言。「私ら農家だし、お茶葉買ってほしいから、急須で儲けてないですよ」って一言添えるのも大切なポイントだそうです。

まず敵のお湯環境をヒアリング!?

もう一人の茶専門店の方は、「急須も大切だけど、どういうポットを使っているのかを聞くのも大切なポイントだと思いますよ」とアドバイスしてくださいました。
確かに、マホービンが減って、湯沸しポット派か、やかん派か、という棲み分けから、今は「電気ケトル」と言って、飲みきり量のお湯を瞬間的にわーっと沸騰させるタイプが大人気。この電気ケトル派に、湯冷ましが必要なお茶をオススメしても生活感にマッチしないし、おいしく飲んでいただける可能性が低い。
マホービン派か、電気ケトル派かを、ヒアリングした上で商品をオススメすることがとても大切とのこと。「やっぱり敵を知らなくてはね!」とおっしゃっていましたが、やはり事件は現場で起きている!? 脱帽でした。