「木漏れ日栽培」という表現。

▼「玉露」って、つまり、なに?

先日の座談会の中での印象的な発言です。「玉露って、高くて高級なお茶だってことは知っていたけれど、どこがどうちがうのかわからない。」という発言がありました。こういう発言は、過去に何度か聞いてきたのですが、その時の40代の女性の発言。
「デパートのギフトのしおりの中に、玉露は木漏れ日栽培と書いてあったんです。普通のお茶はガンガン日光を浴びているけれど、玉露は日傘をきちんとしてUVケアにも気を遣うお嬢さん育ちっていうことみたい。ああ、だから高いんだって妙に納得しちゃいました。」
木漏れ日という言葉から、シーンが目に浮かぶということが大切なんですね。

▼深むし茶の場合。

「深むし茶って、どんな虫が入っているのですか?」と質問されて度肝を抜かれたのは十年くらい前のこと。最近はそういう発言がないので、広く認知されてきたのかな、と思っていたのですが。ある日本茶カフェの店頭の袋に「エクストラスチームドブレンド」と書いた袋があって、思わず手に取ってみてよく見ると深むし茶のこと。なあーんだ、と思って戻そうとすると隣りの20代後半と思しき女性二人が、「へえええ、深むし茶って超蒸したってことなんだね!」と盛り上がっているのです。彼女達はどうやら、深むし茶という言葉は知っていても、その意味が製造方法の一つを意味することが発見だったようです。
▼やぶ北茶の場合。

「やぶ北って何県にあるんですか?」という質問もよくあります。やぶ北というのは、こしひかりというような品種なのですよ、とお伝えするのですが、案外へえええという反応が多い。他にはどんな品種があるのですか、と聞かれて「あさつゆ」「さえみどり」と答えても、やぶ北しか耳にしたことがない人が大半です。
このように、品種や製造方法というような分類の知識がなく、言葉だけが一人歩きしているようです。この辺を感覚的にきっちり消費者に届ける工夫が必要ですね。
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