私のためのお店!

どうせ寄らないお茶屋さん?!

30代・40代の人、私たちが緑茶曲がり角世代と陰で呼んでいる人たちの座談会の時、パッケージを見せて意見を聞いていると、突然「でもこのパッケージってどこで売るんですか?」と聞かれます。「お茶の専門店さんとか…」と説明を始めると、間髪を容れずに「ああ、それじゃあ気づかない。お茶屋さんは入らないし見ないから」と一蹴される確率が、年々増えているのです。
これは何も商店街のお茶屋さんに限らない。たとえば駅ビルとか、量販店さんの中のテナントとか、お店の前は確実に通っているのに、「寄らない、気づかない」と言い放つんですよねー。「日本茶キライじゃない」「結構好き」とか話すのに…、ですよ!
アイテムを並べても気づかない!?
内心怒りと困惑の気持ちで、「なぜなぜ?」と無邪気に聞いてみると、皆さん口を揃えて「だって、私のためのお店って感じがしないんだもん」とのたまう。私のためのお店って???
「常連さんのためのお店って感じ」「お茶のことをよく知っている人のためのお店って感じ」などなど。「一歩足を踏み入れたら、初心者にも親切なんだよ!」と言う発言もたまにありますが、圧倒的に「私のような初心者は相手にしていない」と感じているようなのですね。
そういうお店の商品アイテムの中に、若い女性や緑茶初心者のアイテムを並べたところで、気がつかない。だから売れない。という悪循環なのですね。

「私のため」と思わせるコーナーを作る。

「ならば、どうしたら?」という問いに関して、「既存の商品の中に新しい商品を並べても(いくら可愛いパッケージでも)埋まってしまうから、私たちのためのコーナーを作って!」という意見が圧倒的。そこは、あまりゴチャゴチャしていないで、お勧めの商品1アイテムを「こんな風に使えるよ!」というビジュアルイメージで伝えて欲しい。たとえば水出しの煎茶なら、クーラーポットやマイボトルにひまわりや麦わら帽子を置いて、そこに商品説明。ちょこっとお土産にできるようなプチギフトの提案もあると尚ヨシ!そして、商品名か商品POPは「公園通いの強い味方!」とか「3歳以下のお子様でも飲めるカフェインの少ないお茶です!」みたいに、「ああ、私のための商品だわ!」と確実に感じる人がいるような、狭くて深いターゲットを想定することがポイントなのだとか!
なるほど。「おいしい」「カンタン」だけでは振り向かない人に、「あれっ」と思っていただけそうですね。