お茶ギフトは無難じゃない?!

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女性活用の実際
2015年の新茶展示会の旅が終りました! 鹿児島・福岡・静岡・東京・京都・仙台。途中で、多店舗展開する茶専門店さんの店長会議にも出前させていただき、1月末から3月初めまで、充実の日々でした。
今回、お客様からいただいた言葉で一番多かったのは「吉村さんは女性のパワーが凄いね!」「女子力高いね!」「女性もがんばっているね!」というものでした。
実際に複数の男性経営者様からは、「女性活用と言われるけれど、具体的にはどうすればよいか難しい」「女性は出世欲もないし、生活を背負っている意識も希薄だし、何で釣ればよいかわからない」というお話もいただきました。ほんと、そうですよね。どうやったら女性のやる気に火をつけて、主体的に動いてもらえるのか、悩みます。もしも、消費者目線を持った女性スタッフが、自発的に「こうしたら買いたくなるな」と工夫しながら売り場の数字アップのために貢献してくれる職場を作れたら。。。\(^o^)/理想です\(^o^)/
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問題所有の原則
私が経営者として気をつけていることは、「問題所有の原則」です。「問題を抱えた社員が、問題を解決する」ということ。以前の私は、「これが問題!」という声があれば、そこに出向いて何とか私が解決しようと奮闘していました。それこそが上司の仕事だと思っていたんです。すると。。。
「文句を言えば解決してもらえる」という悪しき空気が生まれてしまったんです。私が、解決策を与えるというカタチなので、うまくいかないと「うまくいかないですね~」と評論されてバッサリ切られる。私はヘトヘト、自信喪失。社員は依存、成長なし。これではいかん、とやり方を変えました。
まずは目的・目標を定めます。「目的:~のために」「目標:~する」という感じ。たとえば店舗であれば、「新規顧客を増やし、顧客層の世代交替をするために」「新規客の目をひくパーソナルギフトコーナーを1か月に一度更新して、売上目標〇〇円/週の売場を作る」みたいな感じです。
そのためにはどうするか? まずは、3つくらいのパターンのギフトコーナーのアイデアを見せて、選んでもらう。2つは捨て案でもいい。自分たちが選んだ、ということが大切です。選んだということが、やる気と主体性のスイッチを押します。あとは、目的・目標の進捗状況を見て、うまくいった時には褒めて、「きちんと関心を持っているよ」「出来ることがあったら言ってね」というアプローチ。
次のステップは、アイデアの部分を出すところから巻き込むことです。これは、初回の実践をした後に「良かった点」「悪かった点」「カイゼン点(悪かった点はどうすればうまくカイゼンできるか、という視点です)」という順番で意見を出し合って、次のアイデアにつなげていきます。(これはカンファリスト式会議術といって著作権があります。詳しくはこちらhttp://www.e-cheerful.co.jp/)当事者意識を持ってもらうことが出来れば、失敗してもそこから学んで次の工夫につなげられます。お茶屋さんの店頭に立つ女性社員の心は、きっと店舗運営のエンジンです!
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社会的使命感を共有する
もう1つ。急須を持たない人にとって「お茶は無難な贈りものではない」ということを共有しましょう。総務庁の家計調査年報によれば、一世帯当たりの年間消費支出金額は「緑茶/4,288円」「茶飲料(ペットボトル等)/6,052円」「コーヒー/9,836円」です。この数字を店舗スタッフが共有し、お茶を急須で飲む人を取り合うのではなく、今ペットボトルのお茶やコーヒーを飲んでいる人に茶葉を購入してもらうために知恵を絞り行動することは、日本の農業に貢献し、健康を広げ、ほっとする精神的な安らぎを世の中に広げているのだという使命感を持つことが現場のやる気につながります。