幼い頃ちいさな子どもだった私に「ふうふうして飲むんだよ」と陶器のお茶碗で一人前に扱われた一人前になりたいと一歩を踏み出させてくれたのだと思うちいさな孫にほんものを渡したい特別に上等でなくていい命に限りのあるお茶屋さんの店先で熱いお茶が差し出された 2ほんものであれば誇らしい記憶が背伸びをする(あかしかなこ・エッセイスト)画:光永 梨江
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