茶事記74号WEB用
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ではお茶の品種で一番多いのは何でしょう?」「ゆめぴりか?!」「狭山こまち?」「やぶきた!!」これが意外に盛り上がる。そして「実は竹ヤブの北側にね…」とお茶の雑学の興味へとつながっていく。茶摘みで手を動かしながら、参加者はとても楽しそうだ。荒茶工場の見学で、摘まれた茶葉が製茶されるまでの手間ひまを体感し、「ほんとにいい匂いだわー」と深呼吸して荒茶が蒸される清々しい香りを堪能する。ランチは茶飯、新芽の天ぷら、新芽のおすましなど、手づくりのまっとうな和食だ。茶飯は炊飯器に水の分量の目盛りまで急須でお茶を淹れて炊くのだと、実際の作り方を社長が説明する。筆者も自宅ですぐに試してみたが、とても手軽で色も美しい。参加者もきっと試してみるだろうなと確信した。このお茶摘み教室四時間のコースが十日間続けて開催される。これを四十年以上に渡って続けてきたからこその、揺るぎない地域一番店なのだろう。「一時期、保護者の方の問題で子どもの参加はお断りしていたのですが、要望が年々強まり、数年前から大人の教室の前に一時間のショートバージョンで子ども五〇〇円の教室を入れてみたんです。子どもに話しながら実はママに語りかけている、そんな講座です。ペットボトルのお茶と急須で淹れたお茶の色の比較をしたり、正しい食とは何か、言葉だけでなく実感していただくように組み立てています。これが大変好評だったので、今年は大人の教室を減らし『親子お茶摘み教室』に進化させました。ショートバージョンではなく皆様にランチも出します。お子様にはカフェでも人気の七大アレルゲン不使用の『こどもカレー』にしたのですが、おどろくほど好評でした(笑)」一度始めたことはやめない。楽に流れず常に進化させていく。おづつみ園の強さは、そのたゆまない歩み方なのではないかと思う。●子どもバージョンもスタート。荒茶工場。香りと蒸気、音、五感で感じる時間でもある。「正しい食」を感じさせる昼食。すべて手作り。天ぷらを人数分揚げる奥様とスタッフ。手際の良さは経験の賜物。西口ふじ通り店/カフェはなあゆ〒344-0067埼玉県春日部市中央二丁目17-3TEL.048-763-2222FAX.048-763-7722ホームページhttp://www.ochanoko.co.jp/お茶摘み体験教室茶摘み前の説明をする社長と茶畑の世話をする会長。ボケとツッコミのような役割分担。参加者で記念撮影。帰りに参加者に配られ、良い思い出として刻まれていく。茶摘みは会長の説明を聞きつつ、和やかな雰囲気で進行する。センスと遊び心ある注意書き。6有限会社おづつみ園本店〒344-0061埼玉県春日部市粕壁二丁目1-1

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