茶事記72号WEB用
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●真っ黒い豆で黒字に転換●基本の三拍子●六〇以上のバラエティ●OEMは八〇キロから受託た。炭の豆は健康にいいはず」と後押しの言葉もいただいたのですが、何せ食用の炭の前例がないのです。農林水産省、厚生労働省、保健所、色々な機関と炭の安全性をどう担保するのかを詰め、一年かけて許認可をいただきました。竹炭を粉末にしてくれるメーカーが見つからず苦戦しましたが、いざ発売するとすぐに火が点きました。箱根、熱海の土産問屋さんからはすぐに引き合いがあり、観光ルートに瞬く間に乗りましたね。黒い豆のおかげで、赤字を脱出して黒字になりました(笑)。これを機に二〇〇三年に卸部門を撤退し、二〇〇五年には、豆徳本店という直営店を本社の前に立ち上げ、豆菓子メーカーに集中することにしました。竹炭の豆がなんで高い評価をいただいたのか考えてみたんです。まず一つはおいしいこと。炭の遠赤効果で中の落花生が一層カリッとする。二つめは黒という色。当時、黒い食品は大変珍しかったので、面白がられて口コミされました。三つめは南方のおじいさんの言うように(笑)健康に通じるということ。普遍的な言い方をすれば、「おいしく」「楽しく」「からだに良い」の三拍子。この軸を大切にしながら、店舗、工場、営業が集まって毎週月曜日に新製品会議をします。豆菓子はシンプルで、素材プラス「まいたり」「いったり」「つぶしたり」の組み合わせです。そこにどれだけ既成概念にとらわれないゼロベース発想ができるかが勝負。ネタは沢山あって、優先順位をつけるのが大変です。モンドセレクションを受賞した竹炭豆、抹茶みるく豆、さくら豆以外にも、中学受験が終った男の子が「お小遣いよりコレが欲しい」と親を連れてきた三色ラムネ豆。シュワシュワの口どけです。みかんの皮を練り込んでいるため「本物のみかんよりもみかんらしい」と言われるみかん豆。世界一高い金粉豆や、たまごサンドを食べた気分が味わえるゆでたまご豆。骨粗しょう症世代に大人気のいわし豆。六〇種類以上のラインナップで、毎月一品新作豆を出しています。OEMも得意ですよ。一ロット八〇キロから生産できるので、チャレンジしやすいのではないでしょうか?特産品を使ったご当地モノを作り、観光土産にしよう、というご要望が多いですね。三人の営業が全国を飛び回っています。たとえば喜多方ラーメン豆。「からだに良い」が三拍子の一つですから、香料に頼らない、自然の素材をなるべく使う、というのが企業姿勢なので、その縛りの中での製品開発は、我々の進化のきっかけになります。喜多方ラーメン豆は、乾燥ネギをまぶしたりしまして、まあ「これならラーメン食べた方が早くないか?」とも思いますが(笑)、そのギャップが土産物としてはウケるようです。吉村さんで人気の新茶豆なども、ご当地豆に進化できますので、ご相談いただけたらと思います。創業当時の初荷。女性スタッフが口々に「うちの豆」と誇らしげに語るのです。圧巻の店内。カレー、いちご、プリン?! 豆菓子を選ぶのにこんなに興奮するなんて?!試食も楽しい!14徳永製菓株式会社〒720-0055 広島県福山市胡町4-21電話 : 084-922-2710FAX : 084-922-2714http://www.mametoku.co.jp/

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